日本各地にある類似の伝承
日本各地には似たような伝承がある。
現在のようにテレビなど共通の媒体を通して全国に広がったのならわかるが、それがなかった琉球時代の民話に、海を隔てた地域と似たような話が残っているのはなぜだろう。
沖縄の怪談に東京で知った民話と似ている話があったので紹介していく。
沖縄の民話・日常の記事
日本各地には似たような伝承がある。
現在のようにテレビなど共通の媒体を通して全国に広がったのならわかるが、それがなかった琉球時代の民話に、海を隔てた地域と似たような話が残っているのはなぜだろう。
沖縄の怪談に東京で知った民話と似ている話があったので紹介していく。
むかしの人たちは、すべてのモノには霊魂が宿っているという精霊信仰を強くもっていた。
沖縄も精霊信仰があり、語り継がれている民話のなかには、モノが化けて人を襲ったという話がある。
精霊信仰が関係している民話はいくつかあるが、今回はその中の「龕マジムン」を紹介していく。
今回は2代続いた察度王統を紹介していく。
察度王統は6つある琉球の王統の流れでは、上から4つ目の王統にあたる。
天孫氏王統
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舜天王統
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英祖王統
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察度王統
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第一尚氏王統
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第二尚氏王統
察度…1321年?~1396年?
察度(=謝名むい)は奥間大親と天女の間にできた子という羽衣伝説や、家の周りに金塊があったという黄金伝説もある。
察度の時代に琉球は初めて明に朝貢し、三山時代に。
武寧…1396年~1406年
武寧は、第一尚氏王統となる尚思紹・尚巴志の親子に滅ぼされ、察度王統は終わりを告げた。
天孫王統は、実在していたのかは不明だ。
琉球神話または伝説という形で語り継がれている王統で、琉球の歴史を記した書物『中山世鑑』『中山世譜』『球陽』の中で、琉球の開闢神話や各王統の由緒を知ることができる。
国の始まりは日本神話と似ている部分があって、それが世界各国の神話とも似ている部分がある点が興味深い。
祖父母の家の庭にはガジュマルがあった。
幼い頃、そのガジュマルに登って遊んでいたが、ガジュマルには大きな釘が打ってあった。
その釘は五寸釘といえばサイズがわかりやすいかもしれない。
釘はガジュマルの幹に深く打ちこまれていて、子どもの力では引き抜くことはできなかった。
小さい頃は気にならなかったが、ある程度の年齢になると、なぜ木に釘を打っていたのか不思議に思うようになった。
まずは両親に、庭のガジュマルに釘が打たれているのはなぜかを尋ねてみた。
しかし両親はガジュマルに釘が打たれていたことすら気づいておらず、釘を打っている理由も知らなかった。
次に祖父に尋ねてみたところ、「ガジュマルにはキジムナーがいるから出てこないように木に釘を打つんだよ」と答えが返ってきた。
これまでそういう風習を知らなかったから驚き、うちには変わった風習があると思っていたが、調べてみると「キジムナー封じ」といわれていて、むかしからあったようだ。
私の周りではキジムナー封じを知る人が少なかったことから、現在はあまり知られていない沖縄の伝承で、今後はさらに知っている人が減っていくだろうと思った。
キジムナー封じがされていたガジュマルだが、枯れてしまったので今はもうない。
ガジュマルは生命力が強い木なので、枯れてしまったと知ったときは驚いたが、キジムナー封じをしたことが原因なのだろうか。