琉球の王統【琉球・沖縄の歴史】

沖縄県になる前の琉球国の王統

沖縄県の高校生向けにつくられている教科書などによると、琉球の王統は、6種類にわけて考えている。

6つに分かれる琉球王統

天孫氏王統

舜天王統

英祖王統

察度王統

第一尚氏王統

第二尚氏王統

王統の区分は、血統でつながっていた継承が終わって、新しく別の血統が始まったときを境目にしているようだ。

天孫氏王統

琉球の王のはじまりは、「神話の王統」ともいわれている「天孫氏王統」。
この時代は、王自体が存在していたのか不明で、伝承的なものであるため、神話扱いとなっている。

舜天王統

「舜天王統」からは、在位年がわかっているので、沖縄の歴史に残っている最初の琉球王統となっている。
舜天王統は73年続いたという。

※ 舜天王統の王の一覧はこちら

英祖王統

3つ目に「英祖王統」が続くが、王統名が違うことからわかるように、舜天王統とは全然別の王統が始まる。
英祖王統は90年と続いた。

※ 英祖王統の王の一覧はこちら

しかし、やはりいつの世も政権争いがあり、琉球時代も王の一族が何度も変わっている。

察度王統

英祖王統につづき、「察度王統」となる。
こちらは56年続いた王統である。

※ 察度王統の王の一覧はこちら

第一尚氏王統

5つ目は「第一尚氏王統」。
第一尚氏王統あたりからは、史跡などで王の名前がでてきたりするので、知っている人は多いかもしれない。
64年続いた王統だ。

※ 第一尚氏王統の王の一覧はこちら

第二尚氏王統

最後となったのは「第二尚氏王統」。
「沖縄県」設置で琉球という国はなくなり、第二尚氏王統で琉球王もいなくなった。
最後の琉球王は、華族として東京へ移りのちは侯爵となった。

※ 第二尚氏王統の王の一覧はこちら


琉球という国は1879年まであったが、1879年とは「明治12年」。日本の長い歴史からみると、約135年くらい前のことは、わりと最近に思える出来事に思えてくる。

歴代の琉球王

沖縄の人たち(特に年配の方)は、琉球の王を崇拝している人が多い。

また、御嶽となっている場所のなかには、かつて琉球の王が拝所としていたり、王自身が住んでいた場所や王のお墓など、王に関連するものが多いような気がする。

沖縄の古老たちが、琉球の歴史を話すときに誇らしげに語る様子からも、琉球王を敬愛していたことがよくわかる。

天孫氏王統(神話)

琉球神話のなかの王統なので、正式な内容な不明。

琉球神話によると、
「琉球を開びゃくした二神の子・天帝が五人の子をもうけ、そのうちの長男が琉球の王になった」
――と伝わっている。

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舜天王統(3代)

舜天
舜馬順煕
義本

英祖王統(5代)

英祖
大成
英慈
玉城
西威

察度王統(2代)

察度
武寧

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第一尚氏王統(7代)

尚思紹
尚巴志
尚忠
尚思達
尚金福
尚泰久
尚徳

第二尚氏王統(19代)

尚円
尚宣威
尚真
尚清
尚元
尚永
尚寧
尚豊
尚賢
尚質
尚貞
尚益
尚敬
尚穆
尚温
尚成
尚灝
尚育
尚泰


沖縄県のあちこちに王にまつわる伝承や史跡などが残っているので、王統別で細かい内容をまとめていく予定だ。