国指定天然記念物 塩川

本部半島の国道449号線をドライブしていると、「天然記念物 塩川」という案内標識が出てきて、近くにはバス停のように脇へ寄れるスペースが設けられている。
ちょっとわかりにくいけど車道から中へ入ることができ、そこには駐車できるスペースが用意されている。
近くに案内板があり、よく見ると林の奥へと続く歩道があることに気づく。
一見するとただの小さな川が流れているだけだが、実はこの場所は世界に2か所しかない貴重な湧き水だ。
塩川のようす

塩川は、周りが林なので中へ入っても大丈夫なのか? と不安な気持ちになるが、ちゃんと歩道がある。
歩道は定期的に整備はされているようだが、植物の生長が早いようで追いついていない感じだ。
しかし、周りが林になっている場所へ行く場合は、毒蛇のハブに用心したほうがいい。
これまで私自身ハブに会ったことはないが、沖縄では「ハブに注意」と書かれた小さな看板が藪の前に立っているのを何度も見たことがある。
ハブは猛毒を持っていて、咬まれてしまうと部位によっては死に至ることもあるので、不用意に林の中へは行かないようにしよう。
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目的地までかなり奥まで行くのかと思っていたら、塩川は林を入ってすぐの場所にあった。
パッと見はただの小川。
藻が水の中で気持ち良さそうに揺れている何の変哲もない小川にしか見えなかった。
試しに水に触りなめてみると、かすかだが確かに塩水だった。
塩川は海から離れている場所にあるが、塩水がこんこんと湧いていて、海の匂い(海辺の独特のにおい)はしないという不思議な場所だった。

塩川の入口には説明板があり、次のように紹介されていた。
塩川 国指定天然記念物 昭和47年5月15日
この塩川は海岸線より150m余の陸地内部にあって海面上1.29m~1.42mの岩間から常時塩水が湧水している世界でも珍しい川で昭和47年5月15日、国の天然記念物に指定された。
この塩川の湧出機構については岩塩層説、サイホォン説、地下空洞説などいろいろあるが、確定的なものは、未だにない。
これまでの調査によれば
①潮位と水位(湧出量)は比例する。
②湧出量と塩水濃度は逆比例の関係にある。
③海水と陸水が混合したもので岩塩層説は全く否定される。
塩水の流れる川は世界でもここ「塩川」とプエルトリコの二ケ所しかなく貴重な川である。
本部町教育委員会
塩川周辺のMAP
塩川
(所在地 沖縄県国頭郡本部町字崎本部)
■塩川までの距離(車の場合)
・本部町役場…約 7.14km(10分)
・那覇空港…約 79.6km(1時間58分)
・沖縄県庁…約 75.3km(1時間49分)
観光情報についての参考サイト
■本部町
公式サイト
