複数の拝所がずらりと並ぶ住吉神社
しばらくぶりに那覇市を訪れると、街が様変わりしていてとまどう。
那覇は琉球時代は浮島と言われていて、湾に小島が浮かんでいるようなエリアで、今のような繁華街ではなかった。
長い間、土地開発が行われている那覇は現在も進行中で、毎年どこかが変化している。
今回紹介する住吉神社は、琉球時代から存在する古い社寺だが、何度も位置が変わり現在に至っている。
住吉神社のようす
住吉神社の存在を知ったのは、奥武山公園で那覇の古地図を見たことがきっかけだ。
公園周辺の名所を紹介する案内板で、時代とともに変化していく那覇の地図も掲載されていた。
最初は那覇の変容に興味を持って見ていたが、写真つきで紹介されていた名所にも関心を持つようになった。
それで名所として紹介されていた住吉神社を参拝したのだ。
住吉神社は波上宮や沖宮のように、神主さんが常駐している神社と思っていた。
しかしそうではなく、どちらかといえば御嶽に近くて、赤瓦の拝所といった外観だ。
社は人が常駐できる大きさはなく、もちろん無人。
周囲にはたくさんの御嶽があり、ここにいろんな拝所をまとめたかのように見えた。
ずらりと並ぶ御嶽には圧倒されるが、住吉神社の境内は緑に囲まれた空間で、林からは鳥のさえずりも聞こえて心地よかった。
【単語】
・
・波上宮、沖宮…ともに琉球八社のひとつ
住吉神社のシーサー
あと、住吉神社を守護するシーサーが好きになった。
通常だと神社を守護するのは狛犬で、見た目は猛々しい獅子、強面が多くて気迫がある。
ところが、住吉神社の神獣はどう見てもシーサー。
シーサーも獅子だけど…獅子だけども…沖縄独特のあの愛らしいシーサー。
ずんぐりとした体型に威嚇の表情をしているけど、愛嬌のあるシーサーなのだ。…かわいい。
住吉神社はいかにも沖縄という空気が全体に流れていて、御嶽だから厳かなんだけど神聖なんだけど何だか和む――
居心地がよくてつい長居した神社だった。
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早朝さんぽをするため奥武山公園へ行ってきた(那覇市)
琉球時代がわかる古地図と当時の住吉神社
上の写真は先に紹介した奥武山公園にある案内板『奥武山周辺の文化財等はこの方向にあるよ』から古地図をピックアップしたものだ。
古地図は1868(明治元)年のようすで、現在とは異なる那覇の地形に驚く。
住吉神社については次のように紹介されていた。
住吉神社
昔の儀間村の神社で屋良座森城の東南にありました。沖縄戦で破壊され、さらに那覇軍港拡張工事のため土地が削られ儀間村がなくなったため、現在は山下西公園の上方に引っ越してきました。神社内には、住吉、垣花、山下の三町の拝所も祀られています。
住吉神社周辺のMAP
住吉神社 ~山下西児童公園~
(所在地 沖縄県那覇市山下町6)
■住吉神社までの距離(車の場合)
・那覇市役所(那覇市泉崎1-1-1)…約 1.91km(04分)
・沖縄県庁(那覇市泉崎1-2-2)…約 2.13km(04分)
・那覇空港(那覇市字鏡水150)…約 2.96km(07分)
観光情報についての参考サイト
■NAHANAVI 那覇ナビ
https://www.naha-navi.or.jp/
→那覇市観光協会のサイト
■那覇市 公式サイト
https://www.city.naha.okinawa.jp/
■おきなわ物語
https://www.okinawastory.jp/
→沖縄観光情報WEBサイト