南風原町の照屋の石獅子AとB
南風原町の観光案内では4体の石獅子を紹介している。
石獅子は、兼城1体・本部1体・照屋2体と地区ごとに鎮座して、ほかの市町村と同じように魔除け的な存在だ。
石獅子が造られた理由だが、八重瀬町にある八重瀬嶽に対するフーチゲーシとして置いたと聞く。
同じ町内にある石獅子ならわかるが、町をまたいで南風原町でも同じような対策を取っていたのには驚いた。
石獅子の存在は、当時の人たちにとって八重瀬嶽は強いパワーがあると信じられ、恐れられていたのがわかる史料なので貴重だ。
今回は南風原町で見つけた「照屋」の石獅子2体を紹介していく。
- フーチゲーシ…邪鬼返し、魔除け
照屋の石獅子(A)
南風原町の観光ガイドで「照屋の石獅子(A)」と紹介されていたので、そのまま「A」とした。
照屋の石獅子Aは民家の塀の側に鎮座していた。
遠くからだと石獅子の姿はわかりにくいが、となりに説明板が立てられていて、それが目に止まり探すことができた。
照屋の石獅子Aは立ち姿タイプで、口を開いて威嚇していた。
南風原町の石獅子は道路に案内標識があるので、たどっていくと近くまで行くことができる。
ほかの市町村と比べると親切で探しやすいが、住宅地に鎮座しているため道路はあまり広くなく、その点は探しにくいかもしれない。
石獅子の横には説明板があり、次のように紹介していた。
照屋の石獅子2体の紹介文(共通)
字照屋の石獅子
照屋の石獅子は、本部の集落に向って立っている。
本部では、石獅子を東風平の八重瀬に対するフーチゲーシ(邪気返し)の目的で造ったが、結果的に照屋に向くかたちになり、それに対抗して造ったといわれている。
また、両集落間にはかつて湧井戸問題でしばしば抗争があったとの言い伝えもあり、歴史をしのばせる貴重な石獅子である。
南風原町指定有形民俗文化財/平成2年6月27日指定
平成4年3月10日/南風原町教育委員会
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沖縄で最大最古といわれている石獅子(八重瀬町)
→始まりといわれている石獅子と八重瀬嶽の伝承あり
照屋の石獅子Aの周辺MAP
照屋の石獅子A
(所在地 沖縄県島尻郡南風原町照屋53あたり)
■照屋の石獅子Aまでの距離(車の場合)
・南風原町役場…約 0.811km(02分)
・那覇空港…約 11.4km(23分)
・沖縄県庁…約 7.85km(16分)
照屋の石獅子(B)
Aの石獅子に会った後、続けて同じ地区にある照屋の石獅子Bを探しに行った。
石獅子Bも道路に案内標識があるため探しやすい。
案内をたどっていくと照屋ノロ殿内に到着するが、石獅子Bはそこではなくさらに奥にある高台に鎮座している。
石獅子へ向かう道中は定期的に整備されているようだが、雑草が多いので毒蛇ハブには気をつけよう。
階段を上って行くと開けた場所があり、そこに拝所と石獅子Bがある。
石獅子Bにも説明板があり、先ほど紹介した照屋の石獅子Aと同じ内容が書かれていた。
照屋の石獅子Bは石獅子Aと同じように立ち姿だった。
Aと比べるとニコッと微笑んでいるような顔をしていて優しい感じがした。
照屋の石獅子Bの周辺MAP
照屋の石獅子B
(所在地 沖縄県島尻郡南風原町照屋111あたり)
■照屋の石獅子Bまでの距離(車の場合)
・南風原町役場…約 1.14km(02分)
・那覇空港…約 11.0km(22分)
・沖縄県庁…約 6.83km(14分)
◇
南風原町が紹介している4体の石獅子はすべて探していて、次は最後の本部の石獅子を紹介していくつもりだ。
関連する記事
入手した南風原町の観光関連のリーフレット
南風原町観光協会発行の『南風Value!』と南風原町立南風原文化センター発行の『南風原みぐい』は、石獅子探しに役に立った。
両冊子とも、はえばる観光案内所に置いてあり、無料の観光パンフレットになっているからおすすめだ。
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観光情報についての参考サイト
■南風原町
公式サイト