デザイン灯台のひとつ知名埼灯台(南城市)

シーサーが守る灯台

知名埼灯台
知名埼灯台(沖縄県南城市)

航海の安全にかかせない灯台は白い塔タイプが知られている。

大型の灯台になると参観灯台として観光地になっていたりするが、見学できる灯台の数は少ないため珍しい存在だ。

また、変わった灯台のひとつとして「デザイン灯台」がある。

デザイン灯台は、海上保安庁と地域が連携している取り組みで、地域の特産などをモチーフにしたシンボルを灯台につけて航路標識をデザイン化したものだ。

通常の灯台は味気のないタイプが多いが、デザイン灯台だと個性が出てくるためユニークな存在になる。

沖縄県にあるデザイン灯台「知名埼灯台」

知名埼灯台
デザイン灯台「知名埼灯台」

知名埼灯台は南城市の知名埼にある。

知名埼は人気のない場所で、灯台周辺はお墓に雑木林となっているためハブ(毒蛇)が潜んでいる可能性がある。

正直、用がなければ行かない場所だ。

しかし近くに『東御廻り』のひとつ「テダ御川」があるからか、小道の雑草は定期的に整備されているようだった。

焼き物の獅子と赤瓦

知名埼灯台
知名埼灯台のシーサー

知名埼灯台のデザインについて海上保安庁のサイトを見ると「地元の魔除けシーサーの焼き物を管制器屋根に設置」と紹介されていた。

確かに沖縄の特徴を表現していて、シーサーは魔除けとして日常的に使われているし、焼き物も沖縄の伝統工芸品のひとつだ。

あまり数がないデザイン灯台を見ることができ、しかも沖縄らしさを十分に表現していたのでかなり良かった。

調べてみると沖縄県にはデザイン灯台は3基しかないようなので、知名埼灯台は珍しい灯台となる。

沖縄県にあるデザイン灯台
・那覇港那覇防波堤北灯台(那覇市)
・知名埼灯台(南城市)
・平良港トゥリバー北防波堤灯台(宮古島市)

【こぼれ話】近くにある聖地「テダ御川」

テダ御川
テダ御川への道(沖縄県南城市)

さきに『東御廻り』と「テダ御川」が出したが、こちらも簡単に紹介しておく。

東御廻りアガリウマーイとは沖縄で行われている聖地巡礼のひとつを指す。

聖地は複数あって那覇市・南城市・与那原町にまたがっているが、南城市に集中している。

琉球時代だと国王も東御廻りをしていたため、民間でも盛んに行なわれていたらしい。

現在は東御廻りについて知っている人もいれば知らない人もいるといった感じで、知名度もそれほど高くないように思える。

しかし今でも東御廻りをしている人の姿は見かけるし、ユタの人たちからは重要な拝所とされている。

テダ御川の前にある海

テダ御川
テダ御川(沖縄県南城市)

次にテダ御川だが『東御廻り』に含まれている聖地のひとつだ。

テダ御川は海岸のそばにあり、聖地の場所まで案内板があるため訪れやすい。

海岸付近に駐車できるスペースがあるため、そこに駐車して海岸沿いを歩いていくと突き当りがテダ御川となっている。

テダ御川の左側に雑木林へと続いている階段があるが、そこから知名埼灯台へ行くことが可能だ。

南城市の観光案内サイトには『東御廻り』を紹介しているページもあるので、興味がある人は見てみるといいかも。

知名埼灯台周辺のMAP

知名埼灯台
(所在地 沖縄県南城市知念字知名城原 あたり)

■知名埼灯台までの距離(車の場合)
・南城市役所…約 12.1km(19分)
・那覇空港…約 24.5km(43分)
・沖縄県庁…約 21.0km(37分)

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本島で見ることができる灯台をまとめた記事

観光情報についての参考サイト

第十一管区海上保安本部
灯台は海上保安庁の管轄。沖縄は第十一管区

燈光会
参観灯台の運営などを行っている法人

らしいね南城市
南城市の観光案内サイトで、細かい情報まで紹介されている。

南城市観光協会

南城市
公式サイト