【豊見城市の石獅子】根差部のシーサー

ガーナー森に対抗する根差部のシーサー

根差部のシーサー
根差部のシーサー(沖縄県豊見城市)

『豊見城市 観光ガイドブック』を入手し、そこに掲載されていた「まちなかのシーサー」で根差部のシーサーの存在を知り、探しに行った。

観光ガイドブックには地図もついていたけど、大まかなものだったので参考程度にしかならなかった。

そこでネットで情報収集し、場所の詳細を調べていたから無事に石獅子のもとへたどりついた。

根差部のシーサーのようす

根差部のシーサー
根差部のシーサー(沖縄県豊見城市)

根差部ねさぶのシーサーは、根差部公民館の近くに鎮座しており、説明板も設置されていたのですぐに見つけられた。

さっそく説明板を読むと、魔物といわれた「ガーナー森」がでてきた。

ガーナー森は、むかし魔物と恐れられていた森(もともとは小さな島)のことで、豊見城市の民話の中では有名だ。

前にガーナー森にまつわる石獅子2体を探していたので、驚きはしなかったけど、むかしの人たちはガーナー森をとても恐れていたようだ。

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根差部のシーサー
根差部のシーサー(沖縄県豊見城市)

豊見城市の村落獅子(石獅子)には、説明板が設置されていることが多い。

おかげで由来などを知ることができるからありがたいもの。根差部のシーサーについては、次のように紹介されていた。

字根差部のシーサーと三月遊び
豊見城市教育委員会/平成28年

集落に置かれるシーサー(石獅子)は、ムラの守り神として、外から入ってくる様々な邪気をはね返すために据えられ、その災厄をもたらすとされる対象【丘陵や森、ガマ(洞窟)など】に向け立てられていることが多い。根差部集落内にあるこのシーサーは、かつて漫湖に浮かんでいたガーナー森に向けて立てられたのだという。

昔、ガーナー森は大きな魔物で、真嘉部(真玉橋・嘉数・根差部)の人々を食べようと夜な夜な襲ってきた。村人が困っていたところ、天から3つの大きな石が降ってきて、魔物の尻尾を押え付けたため、魔物はそのまま動けなくなり湖面に浮かぶ小島・ガーナー森になったという。村人たちは神の加護に感謝し、ふたたびガーナー森が集落に襲いかかってこないよう、シーサーを置いたと伝えられている。ガーナー森はすっかり陸地になってしまったが、シーサーは今でも北西の方角の魔除けとして集落を守っている。

現在、シーサーはガーナー森への魔除けとしてだけではなく、信仰の対象として拝まれている。それは、女性たちによる拝みと祝宴の行事「三月遊び(サングヮチアシビ)」である。海に面していない根差部の三月遊びは、<ノロ殿内>等の大きな家々に女性達が集まり、日々の労働から離れ、余暇を楽しむ行事である。大正の初期までは旧暦3月3日~3月5日までの三日間盛大に行われた。現在でも3月の吉日を選んで行われている。この行事では「シンムイ」という特徴的な供物が作られる。「シンムイ」は丸盆に饅頭を敷き詰め、その中に赤色に染めたねじりコンニャク15個を結んだツゲ(チギ)の枝をさした供物で、まず始めにシーサーにお供えし参加する女性達全員で祈願をする。その後、公民館前にて円陣を組んだ中、交代でシンムイを頭にのせて三月遊びの歌や舞いが賑やかに繰り広げられる。

字根差部のシーサーは、ガーナー森のある北西をにらみつつ、地域を見守る集落の守り神として、字根差部の方々に大切にされている。

入手した豊見城市の観光ガイドブック

豊見城市の観光ガイドブックに「気になる!? まちなかのシーサー(石獅子)」というページがあり、10体の石獅子が紹介されている。

根差部公民館(根差部のシーサー)周辺のMAP

根差部公民館 ~根差部地区コミュニティ供用施設~
(所在地 沖縄県豊見城市根差部285)

※根差部公民館の近くに、根差部のシーサーあり

■根差部公民館までの距離(車の場合)
・豊見城市役所(豊見城市宜保1-1-1)…約 2.46km(07分)
・沖縄県庁(那覇市泉崎1-2-2)…約 4.15km(10分)
・那覇空港(那覇市字鏡水150)…約 7.91km(18分)

観光情報についての参考サイト

■豊見城市観光協会
https://www.tomigusuku-okinawa.jp/

■豊見城市 公式サイト
https://www.city.tomigusuku.lg.jp/index.html

■おきなわ物語
https://www.okinawastory.jp/
→沖縄観光情報WEBサイト

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