異国の空気が漂う泊外人墓地(那覇市)

外人墓地とペリー提督上陸記念碑

泊外人墓地
泊外人墓地(沖縄県那覇市)

外国の人がアジアの人を見て、国籍の区別が難しいように、白人の国籍の区別がつかなくて、一緒くたに「ウランダー(オランダ人のこと)」と呼んだのが琉球時代のうちなーんちゅだ。

今は海を越えられる交通手段として飛行機もあるが、昔は船しかなかった。

しかも船は今のような高い技術ではなかったし、医療技術も発展していなかったため、航海中に亡くなる人が多かった。

泊外人墓地は、琉球時代に船旅で亡くなってしまった外国の方々を葬ったところで、お墓の形は沖縄やほかの日本の地域で見かけるようなものではない。

お墓は洋風で、映画で見るような白い墓標が並ぶ墓地は、異国情緒があって不思議な空間をつくり出している。

通称ウランダ墓のようす

泊外人墓地
泊外人墓地(沖縄県那覇市)

泊外人墓地はウランダ墓とも呼ばれていて、外国の方々を葬った墓地である。

埋葬した人については口伝や文献があったようで、古くはアメリカ人・イギリス人・中国人など22名が埋葬されているとわかっており、ほかにも多くの方々が眠っている。

ここにはペリー提督上陸記念碑もあり、沖縄が海外文化と交わった歴史があることを物語る。

泊外人墓地
泊外人墓地(沖縄県那覇市)

現在では交通機関の発達やインターネットのおかげで、日本はもとより海を軽く越えて、国外への行き来や交流が簡単にできるようになった。

世界中のいろんな地域の情報がすぐに手に入る便利な時代になった半面、知らない場所を想像し、どんな世界だろうと夢を見るようなことは少なくなった。

時の流れが止まったような泊外人墓地に来ると、当時の人たちは何を見ていて、世界をどうとらえていたのだろうかと感慨にふけってしまう。

今は技術の進歩が速すぎて、追いつかなければと急かすような空気があり、焦りや窮屈さを感じてしまうこともある。

生きにくくなったという言葉も聞くが、社会は常に変化するもの、無理せず楽しく自分なりにうまく波に乗っていこう――

泊外人墓地は過去に思いをはせることで、自分の心持ちを再確認させられる場所だ。

泊外人墓地周辺のMAP

泊外人墓地
(所在地 沖縄県那覇市泊3-1-15あたり)

■泊外人墓地までの距離(車の場合)
・那覇市役所(那覇市泉崎1-1-1)…約 2.15km(05分)
・沖縄県庁(那覇市泉崎1-2-2)…約 2.24km(05分)
・那覇空港(那覇市字鏡水150)…約 6.42km(13分)

観光情報についての参考サイト

■NAHANAVI 那覇ナビ
https://www.naha-navi.or.jp/
→那覇市観光協会のサイト

■那覇市 公式サイト
https://www.city.naha.okinawa.jp/

■おきなわ物語
https://www.okinawastory.jp/
→沖縄観光情報WEBサイト

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