壺屋にある「南窯(フェーヌカマ)」
那覇市の壺屋は焼物の町として知られている。
国際通りに近いことから観光客に人気のエリアのひとつなのだが……
今は下火なのだろうか、それとも平日に訪れたからなのだろうか、壺屋やちむん通りは人の往来がなく閑散としていた。
今回はやちむん通りにある「
壺屋やちむん通りにある「南窯」のようす
飲んだり食べたりするときに使う「器」は生活必需品であり、水道がなかった時代は水をためておく貴重なものだった。
焼物は便利に使うために発展する過程を踏むと思うが、沖縄の焼物は生活品というより、おみやげのような位置づけとなっている気がする。
焼物の歴史についてはさておき、今回は紹介するのは窯。
説明板では南窯のことがわかりやすく紹介されていた。
壺屋の荒焼のぼり窯附石牆
県指定有形文化財 建造物 昭和48年3月19日指定
焼物のまち壺屋は1682年(尚貞王14年)それまで美里間切の知花首里の宝口、那覇の湧田にあった3ケ所の窯場を統合したのに始まる。この窯は拝領窯の一つと伝えられており、「南の窯(フェーヌカマ)」と呼ばれ現存する荒焼窯で唯一のものである。
おもに酒甕、水甕、厨子甕等の荒焼を焼いている。
長さ約20M、幅約3Mで傾斜地を利用して、カマボコ型に粘土で塗り固めてある。内部は屋根にあたる部分に支柱を設けてあるが間仕切りはなく、トンネル状になっている。また窯をおおう赤瓦の屋根は耐火性を考慮して琉球石灰岩の石柱で支えてある。
なお石牆とは窯の周囲を囲む琉球石灰岩の切石積みの石垣のことで、窯を保護する役目をもっている。
沖縄県教育委員会・那覇市教育委員会
現在の南窯は雑草に埋もれるようにしてあった。
もしかしたら史跡として展示されているだけで、現在は使われていないのかもしれない。
それにしても……人はあまり訪れていないようで、このまま忘れ去られないかと心配になった。
【Photoギャラリー】2007年の南窯
【Photoギャラリー】1970年ごろの壺屋の写真
※わが家のスクラップアルバムにあった写真。「南窯」なのかは残念ながら不明
入手した壺屋やちむん通り関連のリーフレット
壺屋やちむん通りは整備されていて散策しやすい。
無料の観光リーフレット「壺屋歩きを楽しむための十カ条」を入手したが、それには見どころが紹介文つきで掲載されている。
イラストマップ付きなので、壺屋を散策するなら重宝するかも。
【おまけ】かなり前の壺屋やちむん通りリーフレット
南窯周辺のMAP
南窯
(所在地 沖縄県那覇市壺屋1-9-29)
■南窯までの距離(徒歩の場合)
・牧志駅…約 0.715km(08分)
・安里駅…約 0.813km(10分)
■南窯までの距離(車の場合)
・那覇市役所(那覇市泉崎1-1-1)…約 1.66km(05分)
・那覇空港(那覇市字鏡水150)…約 6.13km(16分)
観光情報についての参考サイト
■NAHANAVI 那覇ナビ
https://www.naha-navi.or.jp/
→那覇市観光協会のサイト
■那覇市 公式サイト
https://www.city.naha.okinawa.jp/
■おきなわ物語
https://www.okinawastory.jp/
→沖縄観光情報WEBサイト