ガイド付きの今帰仁城跡めぐり
今帰仁村はむかしからムラが栄えていたところで、今帰仁城跡は琉球の三山時代の山北拠点でもあった。
ムラやグスクだったところには聖地が多く、今帰仁城跡も例外ではない。
琉球・沖縄の歴史や民俗に詳しくないと、史跡を訪れても価値や意味がわからないのでつまらないと思う人がけっこういると思う。
そこで活用してもらいたいのが史跡などを案内するガイドだ。
ガイドは担当者の専門分野や興味範囲、知識などに左右されるが、自分の知らない情報を知ることができるので旅の密度は濃くなる。
でも知らない人にガイドを頼むのは敷居が高いという人もいるはず。
そんなときにお勧めなのが、ボランティアで行っているガイドツアーの利用だ。
今帰仁城跡には、ボランティアでガイドを行っている方々がおり、空きがあれば当日でも城内ガイドをしてくれる。
ただし、今帰仁城跡は世界遺産なので城内ガイドは人気があり、私はこれまでお願いできずにいた。
でもチャンス到来。
平日の午前中に訪れたら、その場でガイドをお願いすることができたので、そのときのようすを紹介する。
充実した今帰仁城跡の案内ガイド
担当してくれたガイドは88歳のおじいさんで、ガイドの時間は来場者に合わせてできるらしく45分でお願いした。
聞くと、ツアーは城内の要所は確実に案内し、説明する内容を調整して時間配分するという。
いざ城内ガイドが始まると、展望スポットに写真スポットの案内、点在する拝所の役目や細かい解説など、ポイントを押さえた案内をしてくれた。
城内に点在する御嶽
この祠は「今帰仁里主所火の神」と呼ばれ、第二尚氏時代の北山監守一族の火の神が祀られています。北山監守は1665年に首里に引き揚げますが、かつての根所(旧宅地)の火の神として崇められてきました。旧暦八月十日には今帰仁ノロ以下の神人が城ウイミの祭祀を現在も行っています。この火の神の祠は戦後に改築したもので城跡の整備事業に伴い 現位置に移されました。祠の中には香炉と火の神を象徴する石が置かれており、今でも門中の行事である今帰仁上りの重要な拝所として参詣者が絶えません。
ソイツギ(城内下之御嶽)
今帰仁城跡内には御嶽のイベ(最も聖なる場所)が2つあります。大庭の北西にあるソイツギは、『琉球国由来記』(1713年)に「城内下之嶽」、神名「ソイツギノイシズ御イベ」と記され、旧暦八月のグスクウイミという祭祀の時、今帰仁ノロが五穀豊穣等を祈願します。御内原にあるテンチジアマチジ(「城内上之御嶽」)や神ハサギ跡と共に祭祀場として拝まれます。
◇
以上は、説明板に書かれていた内容だが、このこと以外にもガイドさんはいろいろ話をしてくれた。
老人とは思えない足取りでさくさく歩き、話もわかりやすくて面白い。
気になることを質問してみると、さらっと解説してくれたので、城跡のことをかなり調べていることがわかる。
あっという間に45分は過ぎ、とても充実したツアーだった。
この日は雨がぱらついていたので、依頼をしようか迷っていたところに声をかけてくれた気遣いもうれしかった。
今帰仁城跡のボランティアガイドは数名いるので、グスクのことを詳しく知りたいのなら、城内ガイドをお願いしてみることをおすすめする。
■今帰仁城跡の基本情報
・開館時間…08:00~19:00/年中無休
(冬期9月~4月 08:00~18:00)
・観覧料…400円(共通券)
入手した今帰仁村の観光リーフレット
今帰仁村めぐりをするために入手した無料のリーフレットや観光ガイドマップ。
観光スポットなどの置いていることが多く、画像入りで紹介されているから役に立つ。
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今帰仁城跡周辺のMAP
今帰仁城跡
(所在地 沖縄県国頭郡今帰仁村字今泊5101)
■今帰仁城跡までの距離(車の場合)
・今帰仁村役場(今帰仁村字仲宗根219)…約 6.21km(12分)
・沖縄県庁(那覇市泉崎1-2-2)…約 86.6km(2時間11分)
・那覇空港(那覇市字鏡水150)…約 90.8km(2時間19分)
観光情報についての参考サイト
■世界遺産 今帰仁城跡
https://www.nakijinjoseki-osi.jp/
■今帰仁グスクをガイドと歩く
https://www.nakijingusuku.com/
→今帰仁グスクを学ぶ会
■今帰仁村観光協会
https://www.nakijinson.jp/
■今帰仁村 公式サイト
https://www.nakijin.jp/
■おきなわ物語
https://www.okinawastory.jp/
→沖縄観光情報WEBサイト
追記
|2023/02|リンク修正済み