松に囲まれた広い空き地のような仲原馬場
なんの変哲もないものに見えるが実はこんな歴史が!と変わった過去をもつ場所は多い。
整備された駐車場のようにも見える仲原馬場にも珍しい過去がある。
かつては競馬が行われていた仲原馬場
「馬場」がつくからぴんときた方もいると思う。仲原馬場はかつては競馬が行われた場所だ。
でも不思議に思うはずだ。「こんな狭い場所で競馬ができるのか?」と。
競馬と聞くと楕円形の競馬場を思い浮かべるかもしれないが、当時の競馬は現在の競馬とはまったく異なる。
「琉球競馬」の場合は速さを競うのではなく、人馬が一体となって走る美しさを競っていたという。
仲原馬場の案内板には大正時代の写真が載っていたが、このころはまた違った形式の競馬を行っていたのかもしれない。
現在だと空き地のように見える仲原馬場だが、案内板を読めば歴史を知ることができる。
案内板には次のように紹介されていた。
今帰仁村仲原馬場(史跡)
沖縄には昔から各地に馬場があり、農村における民俗行事や畜産奨励のための競馬などに利用されてきました。しかし、ほかの馬場は去る沖縄戦で破壊されたり、あるいは耕地や宅地になったりして元の形を失っており、昔から有名なこの仲原馬場だけが往時の面影を残しています。
仲原馬場は幅約30m、長さ約250mの長方形になっています。その両側は約1mの高さに土を盛り上げ前面に石を積み、上部は芝生で被われた観覧席になっています。
観覧席の枝振りの美しいリュウキュウマツ(琉球松)は、陽光をさえぎって快い憩いの場をつくり、また戦前まではアブシバレーのウマパラセー(競馬)の際に馬の係留にも利用されたりしました。
なお、この地域において許可なく現状を変更し、又保存に影響を及ぼす行為をすることは条例で禁じられています。
平成6年3月9日/沖縄県教育委員会/今帰仁村教育委員会
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説明板や写真がないと、過去のことが読み取れない場所はたくさんある。
何もせずにいると記録もなくなってしまう可能性があるので、仲原馬場のように歴史を残し、語り継ぐことができるよう史跡として整備してほしいと思う。
今帰仁村仲原馬場について
今帰仁村仲原馬場
(所在地 沖縄県国頭郡今帰仁村越地207-6)
■仲原馬場までの距離(車の場合)
・今帰仁村役場(今帰仁村字仲宗根219)…約 1.17km(01分)
・沖縄県庁(那覇市泉崎1-2-2)…約 78.5km(2時間03分)
・那覇空港(那覇市字鏡水150)…約 82.4km(2時間07分)
観光情報についての参考サイト
■今帰仁村観光協会
https://www.nakijinson.jp/
■今帰仁村 公式サイト
https://www.nakijin.jp/index.html
■おきなわ物語
https://www.okinawastory.jp/
→沖縄観光情報WEBサイト