【島たび】海中道路でつながる浜比嘉島

琉球開びゃく神話のある浜比嘉島(うるま市)

浜ビーチ
浜ビーチ(浜比嘉島|沖縄県うるま市)

浜比嘉島はまひがじまはうるま市に属する島で、橋が架かっているため沖縄本島から直接行くことができる。

離島ではないがゆったりとした島時間を感じとれる穏やかなところで個人的に好きな島だ。

琉球神話にでてくる琉球開びゃくの祖神アマミキヨとシネリキヨの二神が来臨し住んでいたという伝承もある神秘の島で、伝承にまつわる史跡もあるからとても興味深い。

ここでは浜比嘉島にある史跡や島の風景などを紹介していく。

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琉球国王の御霊が眠る国廟だった「旧崇元寺」(那覇市)

旧崇元寺第一門及び石牆

旧崇元寺第一門及び石牆
旧崇元寺第一門及び石牆(沖縄県那覇市)

崇元寺は琉球国王の御霊が眠る国廟だった。

かつては本堂もあったが沖縄戦で焼失してしまい、現在の「旧崇元寺第一門及び石牆」は復元したもので周囲は崇元寺公園となっている。

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沖縄本島にある9つの世界遺産

「琉球王国のグスク及び関連遺産群」

沖縄本島には世界遺産に登録された史跡がある。

単体ではなく、『琉球王国のグスク及び関連遺産群』として9つが同時に登録され、かつて存在した琉球という国が世界に認知されるものとなった。

とても誇らしいことだが、はじめに候補地を聞いたときは、気軽に訪れていたところが多かったので、「そんなに重要な場所だったのか?」と驚いた。

首里城跡(那覇市)

首里城公園
首里城(沖縄県那覇市)

むかしから観光名所として知られている首里城公園に「首里城」を復元している。
鮮やかな色彩の首里城は、夜になるとライトアップされる。

首里城についての基本情報
(所在地:沖縄県那覇市首里金城町1-2)
・無料区域(開館時間 08:00~18:30)
・有料区域(開館時間 08:30~18:00/料金・おとな 820円)

※首里城公園は、無料区域と有料区域がある。
※開館時間は、季節によって変動する。

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首里城の今と少し前の写真(那覇市)

園比屋武御嶽石門(那覇市)

園比屋武御嶽石門
園比屋武御嶽石門(沖縄県那覇市)

首里城の近くにある「園比屋武御嶽石門」は、琉球王や神女が祈願していた御嶽だ。
「石門」と書かれているが、門を開けて入れるわけではない。

園比屋武御嶽石門についての基本情報
・見学 自由
・料金 無料

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玉陵(那覇市)

玉陵
玉陵(沖縄県那覇市)

「玉陵」は琉球王のお墓だが、6つに分けることができる琉球王統のうち「第二尚氏王統」の一族が眠っている。
沖縄のお墓は大きいことで有名だが、やはり琉球王たちのお墓は壮大だ。

玉陵についての基本情報
(所在地:沖縄県那覇市首里金城町1-3)
・観覧時間 09:00~18:00
・料金(おとな) 300円

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→沖縄県になるまで「琉球」だったときの王統を一覧にした記事。

識名園(那覇市)

識名園
識名園(沖縄県那覇市)

琉球王家の別邸だったという「識名園」は、接待用にも使われたという。
美しい庭園だったが沖縄戦で破壊されてしまった。
現在の識名園は大規模な修復を行って復元されたものである。

識名園についての基本情報
(所在地:沖縄県那覇市真地421-7)
・入園時間 09:00~17:00(季節によって変動あり)
・料金(おとな) 400円

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斎場御嶽(南城市)

斎場御嶽
斎場御嶽(沖縄県南城市)

沖縄最高の聖地といわれている「斎場御嶽」は、かつては男性は立入禁止だった。
(これは、琉球では神事を司るのは女性の役目だったことが影響している)
斎場御嶽は、とても神聖な場所なので、訪れるときは敬虔な気持ちで行きたい。

斎場御嶽についての基本情報
(所在地:沖縄県南城市知念字久手堅)
・開館時間 09:00~17:30(季節によって変動あり)
・料金(おとな) 300円

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中城城跡(中城村)

中城城跡
中城城跡(世界遺産|沖縄県中城村)

『日本100名城』にも選ばれている「中城城跡」は、琉球の歴史のなかでもよく名を聞く「護佐丸」によって増築された。
あのペリー提督も立ち寄ったグスクで、貴重な史跡となっている。

中城城跡についての基本情報
(所在地:沖縄県中頭郡中城村泊1258)
・観覧時間 08:30~17:00
・料金(おとな) 400円

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勝連城跡(うるま市)

勝連城跡
勝連城跡(沖縄県うるま市)

高台にある「勝連城跡」は眺めの良いグスクだ。
城主に「阿麻和利」という人物がいたが、この人物も琉球の歴史でよく聞く名前だ。
名君説があったり、その逆の悪人説もあったりする不思議な人物で興味深い。

勝連城跡についての基本情報
(所在地:沖縄県うるま市勝連南風原3908)
・見学 自由
・入城 無料

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座喜味城跡(読谷村)

座喜味城跡
世界遺産 座喜味城跡(沖縄県読谷村)

「座喜味城跡」は、さきに紹介した中城城跡と同じく「護佐丸」によって築城された。
グスクもいいが、城へ行くまでの松林などの景色も素敵だ。

座喜味城跡についての基本情報
(所在地:沖縄県中頭郡読谷村座喜味708-6)
・見学 自由
・入城 無料

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今帰仁城跡(今帰仁村)

今帰仁城跡
今帰仁城跡(沖縄県今帰仁村)

世界遺産に登録されたことで知られている「今帰仁城跡」だが、桜の名所でもある。
沖縄では、毎年1月下旬から2月中旬にカンヒザクラが開花する。
それにあわせて今帰仁城跡では「桜まつり」が行なわれるため、花見客でにぎわう。

今帰仁城跡についての基本情報
(所在地:沖縄県国頭郡今帰仁村今泊5101)
・開園時間 08:00~18:00(季節によって変動あり)
・料金(おとな) 400円

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以上の9つが世界遺産として登録されている。
ここでは簡潔に書いているが、別の記事でそれぞれの詳細を紹介していくつもりだ。

この記事では、それぞれの施設に「基本情報」を載せている。
掲載されているデータは作成当時の情報なので、変更される場合もある。
施設を訪れる際には、最新の情報を確認してほしい。

観光情報についての参考サイト

おきなわ物語
沖縄観光情報ポータルサイト

沖縄県
沖縄県公式サイト

占い師なの?沖縄の「ノロ」ってなに?【沖縄の民俗学】

~琉球おきなわ民俗(わが家での場合)~

沖縄の「ユタ」のことを知っている人は多い。

ユタのことを知った経緯はさまざまだと思うが、以前、全国的に占いが流行っていた時期があり、テレビで特集された番組があった。

そのときに、出演していた占い師のなかに、沖縄出身のユタの方が数名いたりしたので、「ユタ」が有名になったキッカケはテレビ番組の影響が大きいと思う。

その一方で、「ノロ」を知っている人は少ないのではないだろうか。

そこで、琉球時代に祭祀を司り、畏敬されたノロについて紹介していく。

ノロは、祝女・神人・奴留とも呼ばれる巫女

ノロ
琉球時代のノロのイメージ

※ イラスト内の画像「国立国会図書館ウェブサイト」より。

ノロとは?

「ノロ」は、琉球王朝時代に王府から任命された神女。

ノロの呼び方・書き方はいろいろあるようで、「ノロ」「神人(=カミンチュ)」「祝女」「奴留」と書かれている書物もあった。

歴史の流れからみると、沖縄ではもともと女性が祭祀ごとを主宰している。

「琉球神話」によると、女性は男兄弟を守る神で、強い力(霊力)を持っていると考えられていて、政治は男性、祭祀は女性と役割分担していた。

これが琉球時代になると、王府が組織化を行なって、村(間切りなどの行政単位)の祭祀を行う者、つまり「ノロ」を任命するという形になった。

神職の組織は「聞得大君」をトップとしたもので、その下にたくさんのノロがいたという。

ノロは、王府から辞令を受けた地へ行き、その地の祭祀を主宰した(辞令地はノロの生まれた村だという)。

琉球王府が終了し、沖縄県となっている現在、ノロは公職ではないが、いまでもノロが祭祀を主宰している地域もあり、伝統が続いているところもある。

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琉球の王統【琉球・沖縄の歴史】

沖縄県になる前の琉球国の王統

沖縄県の高校生向けにつくられている教科書などによると、琉球の王統は、6種類にわけて考えている。

6つに分かれる琉球王統

天孫氏王統

舜天王統

英祖王統

察度王統

第一尚氏王統

第二尚氏王統

王統の区分は、血統でつながっていた継承が終わって、新しく別の血統が始まったときを境目にしているようだ。

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