島尻のマングローブ林(宮古島市)
マングローブは水中に木が群生している変わった景観となっていて、独特な世界をつくっている。
そんな珍しい林の中を見学できるように散策路を設けた場所がたまにあるが、宮古島にも「島尻のマングローブ林」という観光名所があるので寄ってみた。
島尻のマングローブ林のようす
宮古島にある島尻のマングローブ林は駐車場が整備され、マングローブ内を見ることができるように散策路を設けている。
ウッドコース以外に石橋もあり、散策路からはマングローブの独特な景観を楽しめる。
マングローブが育つには淡水と海水が混じり合う環境が必要だ。
そのため川の水位は上下し、満潮と干潮では川の表情はかなり変化し生態系も独特だ。
訪れたときは満潮時だったので、濁っている水の中の生きものを探すのは困難だったが、小さな魚の姿を見ることはできた。
ちなみにマングローブは干潮時に訪れると、現れた地面にはカニやムツゴロウなどの小さな生きものを観察することができる。
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マングローブ林の入口にはマングローブについての説明板があり、そのうちの一つは次のように書かれていた。
島尻のマングローブ林 天然記念物
マングローブとは熱帯、亜熱帯地方の海岸や河口の汽水域(海水と淡水が混ざり合う水域)の泥土に生育する常緑低水一高木の一群の総称である。日本では南西諸島に数種が分布し、鹿児島県喜入が分布の北限とされている。沖縄県内では、4科6種が分布し、八重山6種、宮古5種、沖縄本島4種の分布が確認されている。
「島尻マングローブ林」は、奥行き約1kmの入江(バタラズ)に発達した宮古諸島内で最大規模の群落を形成しており、ヤエヤマヒルギ、オヒルギ、メヒルギ、ヒルギモドキ及び宮古を北限とするヒルギダマシの3科5種が分布している。ここでは、宮古に分布するすべてのマングローブが観察でき、河川のない地域で群生を発達させた植物地理学研究の上からも重要な場所といえる。
マングローブ林は「海の森」とも呼ばれ、特殊な生態系を持つ。その生態系内の「食物連鎖」を児童・生徒が学習するのに最適な場所でもある。環境保全の面では、近年問題となっている赤土流出による海の汚染防止に大きな役割を果たしており、マングローブ林は適切に保護する必要がある。
平良市指定文化財 第35号/平成12年2月14日/島尻自治会
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島尻のマングローブ林は、整備されているため散策しやすい。
ふだんはなかなか見ることができないマングローブの世界をのぞける貴重な場所なので、訪れてみるといいかも。
島尻のマングローブ林周辺のMAP
島尻のマングローブ林
(所在地 沖縄県宮古島市平良)
■島尻のマングローブ林までの距離(車の場合)
・宮古島市役所…約 9.87km(21分)
・宮古空港…約 15.2km(32分)
アクセスの参考となる場所に「島尻港」がある。港からは車で約1.36km(05分)と近い距離だ。
・島尻漁港(所在地 沖縄県宮古島市平良島尻6)
観光情報についての参考サイト
■宮古島Style
宮古島市が運営する観光サイト
■宮古島市
公式サイト