赤瓦の社殿が沖縄らしくていい沖宮

琉球八社のひとつ沖宮は奥武山公園内にある。
奥武山は埋め立てられる以前は小さな島で、沖宮の社殿が高台となっているのは霊峯山だからだ。
伝承では琉球時代に、海中で何かが輝いているのを見つけ、調べさせると光る古木があり、御神木として祀ったことが沖宮の始まりという。

【備考】古地図の写真
指マークがあるオレンジに色を塗った部分が奥武山周辺。
沖宮は「天頭山」と書かれているあたり。
沖宮のようす

沖宮は何度か遷座して現在の位置となったため建物は新しい。
赤瓦を使った社殿は沖縄の民家と似ていて祖父母の家のように愛着がわき、社殿の横に鎮座する狛犬は焼き物のシーサーと、全体的に沖縄らしさがあって妙に落ち着いてしまう。
公園へ行く場合は必ず沖宮へ参拝しているが、早朝だと境内に澄んだ空気のようなものも感じる清々しい場所だ。
末社

沖宮の境内には珍しく木造の建築物が多い。
木製の社殿や末社は周囲の自然と調和していてバランスがよかった。

末社のひとつの弁財天宮の近くでは水が流れているが、ここは水音が心地よくて癒される場所になっていた。
沖宮の説明板と社務所

社務所の近くには沖宮について紹介文があり、次のように書かれていた。
沖宮御祭神
天受久女龍宮王御神(天照大御神)
天龍大御神
天久臣乙女王御神
熊野三神
伊弉冉尊 速玉男神 事解男命
末社(境内地内)
住吉神社 弁財天宮 八坂神社 権現堂 祖霊舎
琉球八社の一つ、沖宮の創立は詳かでないが源為朝公時代と琉球史料書にある。
国家安穏、五穀豊穣、陸海交通安全の神船玉神として歴代琉球王を始め諸民に尊崇された。明治四十一年那覇港築港の為、字安里に遷座。昭和十年国宝に指定されるも第二次大戦で焼失、戦後、沖宮創始の御祭神即ち霊木の根は奥武山天燈山御嶽と神示を受け御神慮により昭和三十六年に通堂町に仮遷座、昭和五十年八月現在地に御遷座。
◇
説明にもあったように沖宮は琉球八社のひとつで、琉球王も参拝した由緒正しい神社で、現在も多くの人が訪れる。
パワースポットなので元気がもらえる上に、周辺は整備された公園で散策にも適しているからおススメだ。
関連する記事:「琉球八社」
【こぼれ話】初詣

年越し前に奥武山公園を訪れたことがあるが、同じように初詣をしようと訪れる参拝者で公園内はにぎわっていた。
年越しから元旦にかけては初詣の列ができるほど参拝者が多いので、落ち着いて初詣をしたいのなら時間をずらしたほうがいい。
入手した沖宮のリーフレット

沖宮を参拝したときにリーフレットもいただいた。
リーフレットには沖宮の由緒や沿革などが書かれていて、少しだけ琉球時代の様子を知ることができてよかった。
沖宮周辺のMAP
沖宮
(所在地 沖縄県那覇市奥武山町44)
沖宮は奥武山公園内にあるためモノレールの駅から近くてアクセスがいい。また公園には駐車場が整備されている。
■沖宮までの距離(車の場合)
・那覇市役所(那覇市泉崎1-1-1)…約 2.36km(06分)
・那覇空港(那覇市字鏡水150)…約 5.2km(12分)
■最寄り駅から沖宮までの距離(徒歩の場合)
・奥武山公園駅…約 0.339km(04分)
・壺川駅…約 0.599km(07分)
【こぼれ話】ガーナー森

沖宮の近くに「ガーナー森」と呼ばれている場所がある。
(上の写真「古地図」にも載っている)
ガーナー森は一見するとただの雑木林だが、かつては漫湖に浮かぶ小島で、夜になると動き出してムラを襲う魔物だったという。
埋め立てがあって環境は様変わりしているが、伝承の魔物が現在も残っている名所だ。
関連する記事
観光情報についての参考サイト
■沖宮 公式サイト
https://okinogu.or.jp/
■NAHANAVI 那覇ナビ
https://www.naha-navi.or.jp/
→那覇市観光協会のサイト
■那覇市 公式サイト
https://www.city.naha.okinawa.jp/
■おきなわ物語
https://www.okinawastory.jp/
→沖縄観光情報WEBサイト
【おまけ】沖宮にも猫

追記
|2023/01|関連記事の追加、リンク修正済み
