琉球開びゃく神話のある浜比嘉島(うるま市)
浜比嘉島はうるま市に属する島で、橋が架かっているため沖縄本島から直接行くことができる。
離島ではないがゆったりとした島時間を感じとれる穏やかなところで個人的に好きな島だ。
琉球神話にでてくる琉球開びゃくの祖神アマミキヨとシネリキヨの二神が来臨し住んでいたという伝承もある神秘の島で、伝承にまつわる史跡もあるからとても興味深い。
ここでは浜比嘉島にある史跡や島の風景などを紹介していく。
浜比嘉島のようす
■浜比嘉島…周囲:約 7.0km/面積:約 2.07k㎡
浜比嘉島は車を使えば簡単に観光できる小さな島だが、名所があちこちにあるため時間をかけて回りたい島だ。
浜比嘉大橋(平安座島~浜比嘉島)
浜比嘉島へはうるま市の勝連半島から海中道路を使って平安座島へ行き、そこから長さ1430mの浜比嘉大橋を渡って島へ向かう。
海中道路はドライブコースとして知られているが、浜比嘉大橋から見る景色もなかなかいい。
島の港
島の小さな港へ立ち寄ってみた。
この日は波がほとんどなく静かな海で、思っていた以上に透明度が高くてきれいだった。
浜ビーチの夕焼け
浜比嘉島には名所がいくつかあるが夕陽を見るのにおススメな場所は「浜ビーチ」だ。
浜ビーチは夕日のスポットというだけではなく、マリンスポーツを楽しむ人達もけっこういる。
駐車場やトイレなどの設備が揃っていて利用しやすいからおススメだ。
ビーチには海水浴を楽しんでいる人や海を眺めている人、海岸を散策している人もけっこういて、散歩コースとしても人気がある場所のようだ。
砂浜を歩いていると自発的散歩中と思われる犬を発見して、ほのぼのした。
聖地 シルミチュー
浜比嘉島には「聖地シルミチュー」がある。
沖縄では「シルミチュー」というと神様を指すこともあるが、浜比嘉島にある史跡「シルミチュー」はどうやら神様自体を指しているのではなく、神様に関連する場所という意味合いが強いようだ。
- 琉球神話のシルミチュー
沖縄には『琉球神話』というものがあり、神話では「シルミチュー」は琉球神話にでてくる神様の一人で琉球をつくったといわれている。
シルミチューの呼び名は書籍によって「シネリキヨ」と書かれていることもあるので、琉球神話にでてくる神様は呼び名が場所によって少し変わるようだ。
シルミチューには鳥居があるため神社と間違えそうになるが神社ではなく、御嶽といったほうがわかりやすいかもしれない。
シルミチューは今でも信仰されている神聖な場所でときおり訪れる人を見かけたりもする。
入口には説明板が設置されていて、次のように紹介されていた。
シルミチュー
勝連町指定文化財6号 民族資料(無形民俗文化財)
字比嘉の南々東端の森の中に大きな洞穴がある。地元では琉球開びゃく祖神、アマミチュー、シルミチューの居住したところと伝えられている。
毎年、年頭拝みには比嘉のノロ(祝女)が中心となって、海浜から小石一個を拾ってきて、洞穴内に安置された壺に入れて拝んでいる。また洞穴内には鍾乳石の陰石があり、子宝の授かる霊石として崇拝され、信仰圏の広い貴重な霊場である。
文化財保護条例により、勝連町文化財に指定します。
平成7年2月20日 勝連町教育員会
アマミチューの墓
浜比嘉島の東側の海岸沿いへ行くと、小さな島のように見える場所があるが、そこに「アマミチューの墓」があり、舗装された道を通って歩いて渡ることができる。
アマミチューの「墓」といわれているが、アマミチューは神話の人物(=神様)なので通常の墓と同じ意味でははく、アマミチューゆかりの場所(聖地)と考えたほうがしっくりくるかもしれない。
アマミチューの墓も拝所となっていて、史跡シルミチューと同様に今でも訪れる人は多い。
- 琉球神話のアマミチュー
「アマミチュー」とは琉球神話にでてくる女性の神様で、琉球をつくったという伝説が沖縄の各地に残っている。
アマミチューにも呼び名が複数あり「アマキキヨ」と呼んでいる地域や書籍がある。
食事処「てぃ~らぶい」
ランチをとるために島にある食事処「てぃーらぶい」を訪れてみた。
平日に訪れたというのに満席となっていて、少しの間待たされることになった。
待っている間、木陰で涼みながら庭を見ていてたが、てぃーらぶいは古民家を改装したお店なので、沖縄独特の民家らしさが残っていて和めた。
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◇
浜比嘉島には、紹介した場所のほかにもたくさんの名所があったが全部は回りきれなかった。
小さな島だが見どころが多いので、再訪して行けなかった名所へ訪れるつもりだ。
浜比嘉島周辺のMAP
浜比嘉島
(所在地 沖縄県うるま市)
■浜比嘉島までの距離(車の場合)
・うるま市役所…約 17.6km(35分)
・沖縄県庁…約 41.7km(1時間14分)
【こぼれ話】かつての離島めぐり
うるま市にある平安座島・宮城島・伊計島・浜比嘉島の4島は、橋が架かっているため沖縄本島から車を使って行くことができる。
島ごとに名所があるので時間をかけてそれぞれの島めぐりをしてみるといいかも。
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観光情報についての参考サイト
■いいなぁうるま市
うるま市商工観光課
■うるまいろ
→うるま市観光物産協会 公式サイト
■うるま時間
うるま市経済部商工観光課